増粘対策のためのメニスカス揺動の観察
インクがノズルから吐出しない状態が続くと、ノズルから蒸発しインクの粘度が高まります。その結果、印刷品質に影響を与えることから、ピエゾインクジェットにおいては、急激な増粘予防のため吐出しないノズルのメニスカスを揺動させます。
メニスカスの観察を行なうことで、適切に揺動できているか状況を把握します。
観測システム構成例
jetXpert 飛翔液滴観測装置
インクジェットヘッドから吐出された液滴の飛翔中の状態を観測します。
ノズルエグザミナー
真下からのノズル観察を行ないます。
カメラでメニスカスの状況が良く見えます。
ノズルプレート観察カメラ
ノズル面を下から覗くカメラで、ウェッティングをリアルタイムで観察できます。液ダマや吐出不良の様子が視覚化されます。
観測例
イノズル内のインクが増粘すると、下記のような変化が起こります。
カメラによるメニスカスの揺動の状態観察や、飛翔中の液滴を観測することで下記の把握が可能です。
- ノズルからの吐出量の減少(定量)
- 不安定な吐出速度(定量)
- 不吐出の発生(定量)
インクの増粘は最終的に不吐出に繋がります。
jetXpertは可視化による観察のみならず、全吐出データの自動記録により、不吐出や、それに至る前の不安定な吐出状況が定量的な数値による傾向として取得可能であり、メニスカス揺動の観察に有効です。