
接触角計 Thetaシリーズ全てのモデルは新たに業界最高水準のハイスピード、高解像度カメラを搭載することによって新次元の接触角計測、画像観察を可能にしています。
高い拡張性の高機能接触角計測装置
新設計されたTheta Flow/Theta Flexは、業界最高水準のハイスピード・高解像度カメラが標準搭載されシリンジタイプからディスポーザブルまで自動ディスペンサー搭載が可能で高精度な測定を実現します。更には表面粗さ補正の接触角値測定を可能とする3Dトポグラフィーモジュール、高温・高圧環境での測定を可能とするハイプレッシャーチャンバー、粘弾性評価を可能とするパルスドロップモジュール、微小液滴測定を可能とするピコリッターディスペンサーなどのオプションを搭載することで特殊用途での測定を可能とする拡張性を備えています。

| Theta Flow | Theta Flex |
小型モデル Theta Lite
コンパクトで低価格ながら充実した機能の接触角計測装置
接触角計測装置としてはコンパクトで低価格ながらハイスピード、高解像度カメラを搭載することによってポータブルタイプとは一線を画した高精度の接触角の測定、画像観察を可能としました。更に上位機種と同じソフトウェアを使用しディスペンサーもシリンジタイプ並びに好評なディスポーザブルタイプをデゥアルでかつセミオートで使用できる機能を持たせています。

接触角計紹介動画
微小液滴作成 新型ディスペンサーの登場!
~Biolin Scientific社 オリジナル設計・製造の新型ディスペンサー~

新型ディスペンサーの特長接触角計測装置 Thetaシリーズの特徴
1)ディスポーザブルティップディスペンサーを採用、洗浄不要で取り扱いがラクに!
ティップは毎回使い捨てが可能で、煩わしいニードルシリンジやチューブ洗浄の手間からユーザーを解放します。
2)微小液滴の作成が可能に
最小0.01μLの液滴作成ができます。ピンポイントに着滴可能なので、表面にマイクロメートルレベルの凹凸やパターン形状がある基板に対する液体の接触角を正確に測定可能です。
3)新素材ティップ がラインナップ入り
(テフロンティップ・高粘度サンプル用ティップ)
ディスポーザブルティップのため、サンプルの特性に合わせた素材のティップを選択可能です。新しくラインナップに加わりましたテフロンティップは液滴のティップ側面への濡れあがりを防ぎ、表面張力の低い液体(< 30 mN/m)の液滴吐出も可能です。また、高粘度溶液に対応可能なティップでは、サンプルが液垂れすることなく高精度な液滴を作成可能です。
4)最大4つのディスペンサーを搭載、着脱も容易に可能
最大4つのディスペンサーを搭載可能で、各ディスペンサーへ異なる試料やティップを搭載可能のため、1度に複数条件の試験を実行できます。
5)2つのディスペンサーを選択可能
エアディスプレイスメントタイプ(ADD)・ポジティブプレイスメントタイプ(PDD)

エアディスプレイスメントタイプは空気の吸引・排出によって、液体を吸引・吐出させます。空気が介在しているため、ティップ接続部に液体が侵入せず、ティップ洗浄の手間が不要です。水溶性の液に適しています。
ポジティブプレイスメントタイプは液体をピストン部に直接吸上げるタイプです。微小液滴等の高精度な液滴作成に最適です。

新型ディスペンサー紹介動画
接触角計測装置 測定項目
接触角計測装置 Thetaシリーズ全てのモデルはUSB3.0対応のハイスピードカメラとLED光源を標準搭載し、高画質を実現しています。画質のクオリティーは液滴プロファイルのフィッティングにも影響を与え、接触角の計算には重要な要素となります。
静的接触角測定・動的接触角測定
静的接触角または動的接触角(前進/後退接触角)の測定が可能です。液滴の体積の計算も可能で、最小0.1nlまで計算する事ができます。トリガーを使って着滴の瞬間から画像撮影する事ができ、標準搭載のハイスピードカメラにより親水性、疎水性の高い試料の接触角測定に有効です。

ペンダントドロップ法による表面張力計測
ペンダントドロップもしくはリバースペンダントドロップ法による表面/界面張力計測が可能です。
メニスカス測定
表面張力が非常に低い試料においては、ぬれ性が高く液滴がすばやく広がる為セシルドロップ法による接触角測定が難しくなります。このような場合はメニスカスを測定する事によって評価が可能です。

ベーシックな静的接触角・動的接触角測定
サーキュレーターやヒーターを接続して温調を行う事もできます。
表面自由エネルギーの計算
- Zisman Plot, Wu, Van Oss, Acid-Base, OWRK, Simple Fowkes, Extended Fowkes,
Schultz 1, Schultz 2, Equation of State,
カーブフィティング
- Young-Laplace
- Bashforth-Adams
- Circular
- Polynomial
接触角計Thetaシリーズ 特徴

接触角計測装置の応用分野
表面張力計 / 接触角計の応用分野
| 濡れ性/親水性 | フォトレジストを基板へ均一に塗布する為の濡れ性評価 コーターの塗布改善の為の濡れ性評価 インキの濡れによる印刷適正の評価 |
| 撥水性/疎水性 | 自動車用ワックスなどの雨水に対する撥水性評価 フッ素コーティングのレインコート・雨傘用の布の雨水に対する撥水性評価 |
| 接着性/付着性 | 接着剤の接着性評価 金型からの樹脂の離型製の評価 コーティング剤、乳化剤などの金属・高分子・紙などに対する適正評価 |
| 清浄度評価 | 液晶ガラス、シリコンウエハー等の表面清浄度の評価 |
| 洗浄性 | 脱脂槽への界面活性剤投与量の制御 |
| その他 | 超臨界二酸化炭素の高圧セル内の接触角測定、界面活性剤・潤滑油・洗剤・化粧品・塗料等の評価 |
接触角計測装置 Thetaシリーズ仕様
接触角測定方法と液滴プロファイル

装置仕様

接触角計測装置 Thetaシリーズ用 オプション
表面粗さの測定と接触角補正
- 図C (表面粗さを補正した接触角値の値)を得ることができる。
- 3次元/2次元でのトポグラフィーデータの取得およびROIオブションにより、選択リージョンを可視化3次元および2次元での表面粗さイメージの表示と各バラメータ(下記)の測定。
Sdr, Sa, Sq/ Ra, Rq, Rp, Rv, Rz, R10z

3Dトボグラフィーモジュール:測定原理
- 図フリンジ(光干渉縞)パターンを表面に投影した際の位相シフトをベースにした測定
・正弦波強度の構造を持つバターン照明をサンプルに投影。
・フリンジ(縞模様)の画像がデジタルカメラ上に記録される。
・ソフトウェアにより、反射光の画像上に現れた表面粗さの反応である光学成分を計算。
・光学成分を換算し、表面の3次元形状値が得られる。
3Dトボグラフィーモジュール
多孔質性のチタン表面の粗さ測定値とインターフェロメータとの相関比較
| サンプル | Sa(μm)インターフェロメータ | Sa(μm)Thetaトポグラフィー |
| IEPDTi (Vm) | 1.63 士 0.13 | 1.63 士 0.10 |
| EPD Ti (P) | 4.48 士 0.37 | 4.34 士 0.37 |
| EPD Ti (Vm/Vm) | 6.87 士 1.28 | 6.50 士 0.79 |
| EPD Ti (P/Vm) | 7.95 士 0.68 | 7.30 士 0.61 |
ヤング・ラプラス法 vs 実際の測定接触角
- 表面の凹凸が親水•疎水性の各傾向を増幅、真の接触角から乖離してゆく。例えば疎水性表面は超撥水性(ロータス効果)へ、親水性表面はより親水傾向を強める。
- 温度平衡状態でのヤングの接触角θE / θY
・熱力学的な平衡状態にあり表面が理想的な状態であるときに得られる最も安定的な接触角の値。
・表面自由エネルギー計算に利用可能
高圧、高温環境での接触角測定
高圧・昇温チャンバーオプション(High Pressure Chamber:HPC)
- Attensionシリーズの高圧チャンバー(High Pressure Chamber:HPC)は接触角計Theta用の追加オブションモジュールです。接触角および界面張力を高圧・昇温環境で測定することが可能です。既設Theta接触角計に追加オプションとして取り付けることも可能です。
チャンバ断面図
- Attensionシリーズの高圧チャンバー(High Pressure Chamber:HPC)は接触角計Theta用の追加オブションモジュールです。接触角および界面張力を高圧・昇温環境で測定することが可能です。既設Theta接触角計に追加オプションとして取り付けることも可能です。

ユニークなピストンの設計思想 (Attensionオリジナル)
- Attensionのピストン設計では測定部へ液体を加増させずとも圧力を高めることが可能
・設定圧力はピストンの背面部に発生する様導かれる。
・この圧力によりピストンを動かし、測定部内の液体が圧縮されることにより、圧力が増す。
HPC主な応用例
- エネルギー産業(原油•ガス等)における原油二次回収(増進)
技術の応用研究(Enhanced Oil Recovery, EOR) - CO2の保存
- 超臨界流体(超臨界水)の応用研究

※詳細はお問い合わせ下さい。
接触角計測装置による粘弾性評価
PD200 (Pulsating Drop Module)
PD200は、Thetaに装備して使用できるように設計されたPCコントロールのコンバクトなスタンドアローンモジュールです。ペンダント/ライジングドロップ法における液滴試料に対して、制御したバルス(正弦波、三角波、方形波)をピエゾポンプに与え、そのピエゾメンブレンの動きにより液滴容量を規則的に変化させる方法により、位相差から液滴界面の粘弾性を評価をする装置です。
PD200により次のような物性評価が可能となります。
- 貯蔵弾性率(G’) 及び損失弾性率(G”)。
- 液滴表面/界面における吸着のダイナミクス。
- 液滴の表面/界面張力、容量/面積の位相差
接触角計測装置 Thetaシリーズ オプション仕様
3Dトポグラフィーモジュール
| 項 目 | 仕 様 |
| XYピクセルサイズ | 1.1 x 1.1 µm |
| 粗さ測定範囲 (Z) | 1 µm – 60 µm |
| 方位測定範囲 (XY) | 1.41 x 1.06 mm (スティッチオプションで4.2 mm角まで拡大可) |
| 作動距離 | 18 mm |
| 画像オプション | 光学イメージおよび粗さマップ (2Dおよび3D表示可) |
| 測定時間 | 5.3秒 (1280 x 960 ポイント) |
| 解析可能なバラメータ (IS04287, IS04288) | |
| • r (Wenzel方程式計算用パラメータ) | |
| • θc (粗さ補正接触角=Wenzel式の接触角) | |
| • Sdr(%). Sa(µm). Sq(µm) | |

High Pressure Chamber
| 測定項目 | 表面・界面張力および接触角 |
| 測定可能な相界面 | 気体 – 液体、液体 – 液体、 液体 – 固体 |
| 最大圧力 | 400 bar |
| 温度範囲 | 1 – 200℃ |
| チャンバ容積 | 77 ml (ピストンを取り外した場合) 取付時は、45 ml |
| 圧力制御方式 | ピストンによる増圧式または ポンプによる液体・気体の加増式 |
| 装置寸法 | 74 x 25 x 61cm (LWH. Theta本体+チャンバ) |
| 重量 | 16kg (Theta本体+チャンバ) |
| 電源 | 100 – 240VAC |
| 周波数 | 50 – 60Hz |
| コンピュータ要件 | 2GHzプロセッサ、1GB RAM, 40GB HDD, 1024 x 768画面分解能、1GBイーサネットポート、 1x シリアルまたはUSBポート (冷却用サーキュレータを外部接続する場合必要) |
PD200仕様
| 液滴の摂動方法 | チャンバー内のピエゾメンブレンによる液滴容量の変化 |
| 周波数レンジ | 0-100 Hz (実用的な周波数レンジ0.01_10Hz) |
| 周波数精度 | 0.001 Hz |
| 最大容量振幅 | 4 μl |
| 容量振幅精度 | 0.01 μl |
| 必要サンプル容量 | 0.6 ml |
| 電 圧 | 12 V DC (90-264 V, 50/60 Hz ) |

