触媒粒子の等分散により発電効率を向上する工夫
超音波スプレーは触媒層の薄く均一なコーティングが可能で、それによって材料コストの削減や性能の高い燃料電池の製造に貢献します。
さらに、Sono-Tekの超音波スプレーは塗膜の均一さだけでなく、触媒層に分布する粒子の均一さも実現します。
充填時に発生する触媒インクの偏り
超音波スプレーに充填された触媒インクは、一定時間静置されることで液中に含まれる粒子が底部に沈殿することがあります。その状態でスプレーを行ってしまうと、コーティング性能が高く均一な薄膜を形成できたとしても粒子単位では均一であるとはいえません。
触媒粒子を均一に分散させる仕組み
そこでSono-Tekの超音波スプレーは、噴射前に超音波分散シリンジポンプ内で、超音波振動を加え沈殿していた粒子が触媒インク内に均一に分散されるよう撹拌を行います。
それにより発生した触媒インクの液滴は、その一つ一つに等しく粒子が含まれます。
触媒粒子が等分散されることで
このようにして形成された触媒層には粒子が全面に均等に存在するため、発電に活性な粒子の割合を向上させます。それにより発電効率を向上させ、これまでよりも少ない触媒消費でより高い発電力に貢献します。
また粒子の偏りによって起こる、触媒層のひび割れや剥がれなどを防ぎ、不良品や廃棄資材の削減にも繋がります。
この超音波分散シリンジポンプの仕組みは、FlexCoatとExactaCoatにインラインユニットとして搭載が可能です。
燃料電池の触媒塗布工程において超音波スプレーをご使用の際は、ぜひ併せてご検討ください。